委員長挨拶

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造形教育センター第33代委員長
東京学芸大学附属竹早小学校
桐山 卓也

センターは‥ やっぱり若い

 この度,第33代造形教育センター委員長になりました桐山卓也です。どうぞよろしくお願いします。思い起こせば箱根の小さな小学校にいた私が,東京に出てきて歴史と伝統のある造形教育センターの委員長になるとは誰が予想できたでしょう。一番驚き恐縮しているのが私自身です。歴代の委員長の方々は,皆優秀な方ばかりで,私など足元にも及びません。しかし,委員長を引き受けた以上,私の能力でしかできませんが精一杯頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて,私が造形教育センターの事務局長になったのは,元お茶の水女子大学附属小学校の辰巳豊先生が委員長の時でした。辰巳委員長は,最初のセンターニュースのあいさつに「センターは若い」と題された文章を書かれました。その時私はあまり真意が読み取れませんでした。しかし,このコロナ禍でのセンターの活動を通して,やっと真意がわかりました。

 コロナ禍の影響で世の中は完全にストップ状態,2020年3月は日本全国の学校が全て休校となってしまいました。当然,造形教育センターの研究会も開くことができませんでした。しかし,早くも5月にはZoomを通して研究会を開いてしまったのです。恐らく数多くある研究会の中でも,造形教育センターが一番早かったのではないでしょうか。

 初めは講演者の話を聞くといった形のものでしたが,ブレイクアウトルームやチャット機能などを駆使し,リモートでの研究会をとても豊かにしていきました。そんなことができたのは,造形教育センターの若い役員達の力だと思っています。チャットの書き込みを利用した討論やブレイクアウトルームを運営するとか,私では到底思いつかないし技術もありません。造形教育センターの若い力が,コロナ禍のピンチを救ったのではないでしょうか。辰巳先生のおっしゃっていた「センターは若い」の意味とは,こんなことではないかなと思います。

 話は変わりますが,私は小学校の教師をやっております。今,教育現場は日常を元に戻すことでとても大変な状態です。コロナ禍での学校生活を送るために,様々なことを変えてきました。リモートを駆使した新しい授業形態もそうですが,感染症対策を考慮した授業も様々な工夫をしてきました。図工室でも机の真ん中にシールドを置いたり,共同作業ができないので作品の画像をスクリーンに映したりしました。そうしたことに我々教員は膨大なエネルギーを費やしました。学校を今まで通りに戻すということは,変えていくと同じエネルギーが必要なのです。

 今,造形教育センターも元のように対面式に戻り,研究会をしていこうと考えています。また,会場を地方に移しての開催もしたいです。 コロナ禍は,私達の生活を大きく変えてしまいました。しかしながら,リモートでの良い面も多々ありました。リモートのおかげで,遠方から参加してくれた方も大勢いらっしゃいました。役員一同更なる造形教育センターになるように頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。