◆12月11日(土) 青山メトロ会館

 本年度の最後を締めくくる師走月例研究会は、講師にGKデザイン機構・GK道具学研究所長である山口昌伴氏をお迎えしてお話を伺いま した。氏は早稲田大学建築学科を卒業後建築設計管理に10年間従事した後、生活研究の道を歩んでこられました。美術教育に関する論文を始め、生活の要とな る台所にスポットを当てて道具・空間・歴史などいろいろな角度からの研究を本にまとめた出版物も数多くあります。
 講演はこれまでの研究活動の歩みから最近の活動について貴重なスライドを交えて紹介していただきました。テーマは「形の理由 天工開物/人工開物 造形 技術の未来」です。電気すらない南の島での執筆活動の様子から何もない事の贅沢さを考え、地域に根ざした生活や材料から生まれる「和風」に着目した研究、 スライドは自らの眼で見つけられた風景・道具・建築等々、貴重な物ばかりです。工業製品に囲まれ、資源の枯渇や環境破壊の問題を突きつけられている現代社 会のこれからのあるべき姿を、材料や用具など造形技術の視点から探る氏の話は、改めて私たちの視野を広げてくれる貴重な学びの時間となりました。



忘年会及びセンターオークション

 研究会に続いて恒例の忘年会が開かれました。センターを支えてこられた歴代の委員長の先生方、賛助会の方々にご挨拶をして頂いたり平 均年齢が今年になって一気に若返った新役員の紹介が行われました。忘年会の締めくくりは昨年度より復活した造形センターオークション、目的は来年に迫った 50周年記念事業の活動費獲得です。松原・福井両先生の名司会で和やかなうちにオークションは終了、今年も事前の予想を大きく上回る売り上げとなりまし た。