◆12月月例研究会 

・日時 平成 25年 12月21日(土)14時〜


・内容 講演 『子どもの生活と造形活動』

    講師:岡田京子 文部科学省調査官


・会場 茗渓会館(東京メトロ丸の内線茗荷谷駅徒歩5分)


①月例研究会 新役員の紹介挨拶,研究の方向性について


②講演会 講師 岡田 京子先生(文部科学省教科調査官)


      演題 『子どもの生活と造形活動』


◆講演


 文部科学省教科調査官の岡田京子氏を講師にお招きし、「子どもの生活と造形」について具体的な実践事例をもとにご講演いただきました。


 低学年の液体粘土を用いた実践から、授業のはじめに恐る恐る粘土に触っていた子が、授業を通してどのように変わり、それがどのような意味をもつのかお話をいただきました。授業前と授業後の違い。それは自分にとって意味や価値のあることをつくりだし、そして、あらたな自分をつくりだした子どもの姿であるということでした。

 また、造形遊びの言葉として「つくり、つくりかえ、つくる」という言葉があるが、これは造形遊びに限らず、図画工作科全般を通した学び方であり、ほかの教科でも同じような場面が見られるとのことでした。


 子どものデザインということについて、「つくり、つくりかえ、つくる」ということに関連させてのお話がありました。「計画する」「つくる」「見直す」「つくり変える」「使う」「評価する」ということが、子どもによってなされることが子どもがデザインすることの特徴であり、この一連の子どもの活動を大事にしていくことや、子どもがデザインするということは自分で使ってみて、そして振り返るというところまでも含めて考えることが重要なポイントであるということでした。また、「つくり、つくりかえ、つくる」ということは私たちの生き方においても同じことがいえるのではないかということから、子どもがデザインするということと生きるということは深いかかわりがあるということをお話をいただきました。


 今回の学習指導要領で設定された〔共通事項〕に関連して、子どもの「イメージ」についてもお話をいただきました。その子がもつイメージというのは、生まれてから今まで生きてきたところの経験によるものであり、子どもが自分のイメージをもつことを大切にするということは、子どもが今まで生きてきたことを大切にすることと同じである。ということでした。


 ご講演後質疑応答が行われ、会場の参加者からの多くのご質問ご意見と共に活発な議論が行われ、活気に溢れた研究会となりました。私たちの研究を考えるうえでも大変有意義なものとなりました。