
造形教育センター第35代委員長 杉坂 洋嗣
東京学芸大学附属竹早中学校
「造形教育センター71年目のあゆみに向けて」
この度,造形教育センター第35代委員長を拝命いたしました,東京学芸大学附属竹早中学校の杉坂洋嗣と申します。
歴史ある造形教育センターの委員長として,これまで多くの先輩方が築いてくださった活動を引き継ぐだけでなく,新たなセンターの活動を生み出していきたいと考えております。どうぞ,よろしくお願いいたします。
造形教育センターは2025年6月に,設立70周年を迎え,夏には多くの皆さまのお力添えをいただきながら,盛大に記念大会が開催されたことも記憶に新しいところです。また,造形教育センターの70年間を振り返る「70年史」につきましても,会員の皆さまをはじめ,これまでセンターに関わりの深い多くの皆さまのご協力をいただきながら発行することができました。編集委員長として,この場を借りてお礼申し上げます。誠にありがとうございました。今後とも,造形教育センターの活動にご理解とご協力のほど,よろしくお願いいたします。
さて、70周年という節目は,これまでの歩みを振り返るだけでなく,これからの造形教育センターの在り方をあらためて問い直す好機でもあるとも感じております。社会や学校教育を取り巻く環境が大きく変化する中で,造形教育が担う役割や価値もまた,更新され続ける必要があります。その上で私は,造形教育センターを「理論と実践が往還し続ける場」,そして「世代や校種,立場を越えて語り合える場」として,より一層開かれたものにしていきたいと考えています。
その上で,351期では,橋本研究部長を中心に,「子どもが世界をつくるとき」とうテーマを掲げました。造形活動は,子どもが素材や他者,環境と関わりながら,自らの意味や価値を立ち上げていく行為そのものだと捉えています。完成された作品だけでなく,試行錯誤や揺らぎを含んだ「表現のただ中」にこそ,造形教育の本質があるのではないでしょうか。
そこで今期では,子どもが造形を通してどのように世界を認識し,再構成し,時に更新していくのか,というプロセスに光を当て,授業実践や理論的考察を通してテーマを深めていきたいと考えています。皆さまの積極的なご参画をお待ちしております。
また,今期は研究内容だけでなく,造形教育センターという組織そのものについても見直しを図る一年としたいと考えています。70年にわたり受け継がれてきた運営や活動の在り方を大切にしつつも,現代の教育環境や会員の多様なニーズに応じて,より参加しやすく,より関わりやすい組織へと更新していく必要があると感じています。研究会の在り方や情報発信の方法,委員会の役割分担などについても,会員の皆さまと対話を重ねながら,柔軟に検討していきたいと考えております。
最後になりますが、微力ではありますが委員長として,会員の皆さま一人ひとりの実践や問いを大切にしながら,造形教育センターの次の歩みを共にかたちづくっていく所存です。
今後とも,率直なご意見と温かいご支援を賜りますよう,心よりお願い申し上げます。何卒、よろしくお願いいたします。
