月例研究会

4月月例研究会 報告

新年度も始まって間もない4月24日、東京学芸大学附属竹早小学校で4月例研究会が行われました。オンラインでのリモートと来場しての対面とのハイブリッドの会です。

今期の研究テーマは「社会とつながる子供のデザイン」。社会と子供とのあいだをつなげているものに着眼し、造形教育の意義や現代の子供にとって必要なもの、また、子供のデザインが社会をどのように変えているのかなどについて考えていきます。

今回の月例研究会ではゲストスピーカーに武蔵野美術大学の三澤一実先生が来てくださり、多くの実践を紹介してくださりました。三澤先生は「旅するムサビ」で2017年度にグッドデザイン賞も受賞されています。図工や美術が色や形だけの教科ではなく、活動することから社会を変えていけることや、人間形成にとって必要であるということを,大学生とのプロジェクトを通じて具体化されています。

多くの実践の紹介から、作品が異なるものどうしをつなぐことや、みんなから違う発想が出ることで自分自身のことを知っていくなど、造形教育で大事にしている本質的な部分をお話していただきました。

朝鑑賞の実践では美術作品を通した対話から生徒との信頼関係が生まれていく教師の事例も紹介され、この教科がもっている幅広い価値についても再確認することができました。図画工作や美術という教科は媒体でもあります。この教科が人と人とをつなぐことに、そして子供と大人それぞれの成長につながることに意識をもって取り組んでいきたいと感じました。

(文責 守屋)